大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和33(あ)2609 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人吉田賢三の上告趣意第一点について

所論は違憲をいうが、記録を査するに、第一審裁判所の所論処置に対して、被

告人及び清水弁護人は何ら異議を述べず、殊に清水弁護人は国選を請ける旨述べた

ことが公判調書に明らかにされており、(記録第四冊五三九丁五四〇丁参照)また

所論公判期日に尋問された証人A、同B両名は詐欺の被害者として、被害てんまつ

につき供述したに止り、しかもその証人尋問は清水弁護人の請求により昭和三一年

三月一七日の第一〇回公判期日に続行されて反対尋問の機会が与えられ、証人Aに

対しては主任弁護人青木彦次郎及び被告自身による反対尋問がなされている(記録

第四冊六二一丁以下六三三丁裏以下参照)、

以上の事実関係に鑑みれば右清水弁護人か所論公判期日に相被告C、D両名の国

選弁護人を兼ねたからといつて被告人の弁護権がはく奪されまたは侵害されたとは

云えず従つて所論違憲の主張は前提を欠くものであつて、刑訴四〇五条の上告理由

に当らない。

同第二点ないし第四点について

同第二点は原判決認定事実と相容れない事実を想定して原判決に事実誤認もしく

は法律解釈の違法あることを前提として所論判例違反を云うものであつて、その前

提を欠くものであり、同第三、第四点は事実誤認単なる訴訟法違反、量刑不当の主

張を出でないものであつて、以上いずれも刑訴四〇五条の上告理由に当らない。ま

た記録を調べても同四一一条を適用すべきものとは認められない。

被告人の上告趣意について

しかし、記録を精査するも第一、二審裁判所が被告人に対し所論のように不公平

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あるいは違法な取扱をした形跡は認めることができないから所論違憲の主張はその

前提を欠くものであり、その他の所論は単なる法令違反、事実誤認、量刑不当の主

張を出でないものであつて、以上いずれも、刑訴四〇五条の上告理由に当らない、

また記録を調べても同四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとお

り決定する。

昭和三四年九月一七日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 下 飯 坂 潤 夫

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 高 木 常 七

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